この記事は―――
アクアリウム超初心者の我が家が、白点病になったナンヨウハギを死なせてしまった経験と、その後1年以上飼育出来ている対策をまとめた記事です
<結論>
・白点病に治療は必要ない
・死なせてしまった最大の原因は隔離
・殺菌灯、ラクトフェリンで予防してもかかる
お魚の飼育で1番苦労をしたのは何?と聞かれたら我が家は白点病治療です
我が家にいたナンヨウハギが白点病にかかり、未熟な飼育のせいで初代を死なせてしまいました
現在2代目ナンヨウハギがいますが、その時の経験からお魚自身の免疫力を上げるラクトフェリンと菌を減らす殺菌灯を導入して、今は白点病にかかりながらも元気に飼育出来ています
我が家の失敗した経験や今うまくいっている対策を詳しくご紹介しますので、白点病に悩まされている方の参考になれば幸いです
白点病でナンヨウハギが☆になった話

ファインディングニモで有名な「ドリー」ことナンヨウハギは、よく白点病にかかるということでも有名です
白点病は怖かったですが、どうしても飼育したくてアクアリウム始めて2ヶ月ほどで購入しました
当時は90cmオーバーフロー水槽で10匹ぐらいの飼育でしたが、白点病対策で有名な殺菌灯は付けていませんでした
我が家で初めて白点病を発症
お店で、小さいうちは体が丈夫ではないため特に白点病にかかりやすいと言われ、体長10cmほどの大きい個体を購入しました
餌もよく食べていて状態は非常に良かったですが、お迎えしてから1週間たった頃白点が見つかりました
ドリーと同じ日にカクレクマノミ、ニセモチノウオ、アカネハナゴイ、オトメハゼも一緒にお迎えしましたが、白点が出たのはドリーだけです
治療方法は一長一短
白点病治療で真っ先に挙がるのは薬です
ドリー購入時もお店で銅イオンによる治療方法を勧められて薬も一緒に購入していましたが、銅イオンはお魚への負荷も高いとあちこちで書いてあり、否定的な意見もありました
<銅イオンへの否定的な意見>
・水槽に戻したら再発する
・お魚への負荷が大きい
・分量の調整が初心者には難しい
・お魚の寿命を縮める
水槽に戻したら再発するという意見に同感で、元を絶たないとダメでは?と思い薬の治療はパスしました
他の白点病治療法としては隔離して換水するという方法もありましたが、白点が2、3個しか付いていなかったので様子見をすることにしました
発生から1週間、餌はよく食べていたんですがライブロックに何度も何度も体を擦っていました
白点は付いたり取れたりを繰り返していたものの、全身で3~5つほどでした
隔離してから状態が悪化
様子見中も色々調べていたのですが、岩に擦りすぎて怪我をし、そこから別の病気になったというブログを見ました
悩んだ結果、岩で擦れないよう隔離することを決意したんですが、これが最大の失敗でした
まず、隔離しようにもなかなか捕まえられず、30分ほど格闘した末ようやく隔離に成功しました

隔離3日目までは餌を食べていましたが、4日目から明らかに食いつきが悪くなりました
体もケースの底に擦っていて、水槽内では見られなかった横たわる姿が散見されるようになりました
ここで隔離生活は止め、元に戻して毎日15リットル(水槽全体の1割弱)の換水を行うことで白点を外に出す作戦に切り替えました
1週間換水作戦を実行しましたが、この頃にはもう餌を全然食べなくなり、横たわる時間が長くなりました

日に日に元気がなくなるドリーを見ているのは本当に辛く、申し訳なかったです
この穴にはスカンクシュリンプがいるんですが、掃除してもらうためなのかここで横たわっていることが多かったです(スカンクシュリンプで白点を取ることは出来ません)
白点は相変わらず付いていない日もあれば2、3個付いている日もあり、蔓延している感じではなく他の魚には1つも付いていませんでした
このことからも、やはりドリーは白点病になりやすいことがわかります
白点病発症から約3週間、餌を食べなくなってから10日ほど経過していました

わかり辛いかもしれませんが、ガリガリで骨が浮き出てきていました
換水とラクトフェリンで治療
なんとか餌を食べてもらうしかないと考え色々調べたところ、海水魚飼育のパイオニア「日海センターさん」のラクトフェリンで持ち直したという方のブログやYouTubeを拝見しました
ラクトフェリンは簡単に言うと、餌に混ぜて使う栄養剤みたいなもので、これを食べさせて抵抗力を上げようというものです
ただし日海センターさん曰く、普段から予防的に使うものであって、治療には使えないとのこと
まして食べなくなったお魚には効果はないと・・・
ただブログの中には治療的な効果が見られた方もいたため、ダメ元で日海センターさんのラクトフェリンを購入し、更に換水を毎日30リットル(全体の1.5割)することにました
一週間頑張りましたが、結果は残念ながら食べても吐き出し痩せる一方です
換水の方も相変わらず白点がいくつか付いていたり取れていたりを繰り返していて、効果がよくわかりませんでした
加えてかなりの労力と人工海水の減りがすごく、これをずっと行うのは体力、時間、コストの面からも厳しい・・・
発症から1か月、もはやほとんど泳がなくなってしまいました
最後は淡水浴で☆に
日海センターさんの寄生虫の記事を読んでいて気になることを見つけました
「白点病は意外にも体は擦らない」
そういえばスカンクシュリンプのところによく行ってたし、実は白点より他の寄生虫が原因で餌を食べなくなったのかな?
過去にアカネハナゴイが、寄生虫が原因で餌を食べずに巣穴から出てこないことがありました
このときも日海センターさんの寄生虫に関する記事を読んで淡水浴を実施した結果、見事に復活を遂げて今は元気に泳いでいます
この経験もあり、一か八か淡水浴を試してみることにしました
・・・が、残念ながら結果はダメでした
寄生虫と思われるものが2、3匹取れたのですが、翌朝力尽きていました
お気に入りのお魚だったこともありとてもショックだったのと同時に、あのときあーすれば良かったこーすれば良かったという後悔が込み上げてきます
本当に申し訳ないことをしました
現在は2代目ドリーを1年以上飼育中
今2代目のドリーを飼育していますが、白点病にしょっちゅうかかっています

購入時は2、3cmで一緒に買ったキイロハギとの体格差がすごいです
何度も何度も白点病になりながらも、今はキイロハギと同じ大きさまで成長しました

一度粉を吹くほど全身白点まみれになったこともあります
ですが隔離は一切せずに自然治癒に任せて上手くいっています
体を擦って怪我をするのは怖いですが、餌を食べなくなる方が怖いです
一度小さな怪我をしていましたが、それも数日で治っていました
人間と同じで、良く食べて良く寝てキレイな水があればいい!というのが我が家の結論です
白点が体中に出来てしまったり、他のお魚にも発症しだすと水槽に蔓延している状態ですので、その場合は換水で取り除くか、殺菌灯で菌を殺す必要があります
現在の白点病対策は「殺菌灯」と「ラクトフェリン」
水槽の環境にもよりますが、我が家は水換えの時に底砂も掃除をしていますので、菌が舞いやすく白点病は頻繁に発生します
その度に治療するより、日頃から予防する方が重要だと思います
<我が家の予防策>
・殺菌灯
・ラクトフェリン配合の餌
我が家は「殺菌灯で菌の数を減らし、感染時も増殖を食い止め、ラクトフェリンでお魚の免疫力を向上する」という方法を取っています
殺菌灯で白点病の数を減らす
殺菌灯は紫外線で水中の菌を殺す機械です

賛否両論ありますが、我が家は導入して良かったと断言出来ます
どこかの海水魚ショップが「殺菌灯を付けても白点病になるから、殺菌灯は付けない」ということを仰っていたのを見かけましたが、これはその通りだと思います
設置していてもしょっちゅう白点病にはかかります
ただ、絶対数は減らせているはずですし、何よりかかっても増殖を食い止められているという安心感があります
前は換水でしか取り除く方法がなかったので、とても助かっています
事実何度白点病にかかっても1個か2個付くぐらいで、数日で取れてなくなります
一度だけ粉を吹くほど発生しましたが、殺菌灯と換水で2、3日したら数個に減りました
・白点病の絶対数は減る
・換水以外で菌を取り除くことが出来る
白点病以外にも、コケ発生の抑止であったり水の透明度向上の効果もあり、鑑賞性が向上しますのでめちゃくちゃオススメです
ラクトフェリンで白点病に負けない身体作り
ラクトフェリンは先ほどもご紹介した通り、海水魚飼育のパイオニア「日海センター」さんが推奨している予防策です
お魚の免疫力そのものを向上して白点病にかからないようにしようというものです
日海センターさんのラクトフェリンは粒餌に混ぜる作業が必要なのと、我が家ではお魚の食い付きが悪かったので、日本動物薬品さんが販売しているラクトフェリン配合のメディマリンを使用しています
効果を測定することは出来ませんが、2代目ナンヨウハギが白点病を繰り返しながらも元気に成長していますし、出来ることはやっておきたい気持ちから使っています
白点病は日頃の予防が大事
ナンヨウハギを飼育する場合は必ず白点病になると思った方がいいと思います
特に底砂を触る方は頻繁にかかるでしょう
その上で対策をきちんとしてお迎えするようにすれば、怖い病気ではありません
ナンヨウハギは色々おもしろい行動を取り、見ていて飽きませんので是非飼育にトライしてみてください♪