アクアリウム

サンゴの色揚げなるか!?Grassy Core x120に照明を変えた結果

海水魚やサンゴ飼育で必須アイテムの1つとされているのが「照明」です

初心者にとって「どれにしたらいいかわからない機材ランキング1位」だと思いますが、値段が1万〜20万円と幅があり、失敗したくない機材でもあります

我が家が初めて手を出した照明は「ブラックボックス」と呼ばれる1万円の激安中華照明でした

2年使ったその結果は以下にまとめていますが、サンゴを育てるだけなら十分使える照明でした

激安水槽照明「ブラックボックス」で海水魚サンゴを飼育した結果

ただ、ブラックボックスでは色褪せてしまう個体があったり、強弱を手動でしないといけないことから現在はボルクスさんの「Grassy Core x120」という照明を使っています

果たして色揚げは満足いく結果になったのか!?使用した感想や結果をまとめてみました

Grassy Core xはSPS用とLPS用がある

大手アクアリウムメーカーボルクスジャパンさんの照明で、Grassy Core x120はLPS用SPS用にはx200があります

こちらがSPS用


こちらがLPS用で、今回我が家が購入したものです


LPS用とは言え、ウスコモンサンゴなどそこまで光量を必要としないSPSは飼育出来ています

別売りでアームスタンドと吊り下げ具も販売されていて、我が家は吊り下げ具を購入しました


 

本体は薄い、軽い

以前使っていたブラックボックスに比べ、本体がかなり薄く軽いです

↓ブラックボックス

↓Grassy Core x120

ファンは2つあり、両方下向きに付いています

ブラックボックスは電源が2つあり、これが意外と邪魔だったんですが1つになってスッキリしました

アプリの使い勝手が良い

Grassy Core x120は手動で操作出来ず、アプリでの操作になります

前評判でアプリの操作性が良いというのを聞いていましたが、評判通り使いやすかったです

波長と光量を設定する画面はこんな感じで、6チャンネルを自由に設定出来ます

(ブラックボックスは2チャンネルしかなかった・・・)

時間ごとに細かく設定して、自動でON/OFFと強弱を設定出来ます

(ブラックボックスは全部手動でした・・・)

設定が苦手な人は世界の海域を選んで、その海域の光にしてくれる機能もあります

オージーのグレートバリアリーフもあります!

(ブラックボックスは・・・以下略)

Grassy Core x120にした理由

ここからは、数ある照明の中でGrassy Core x120を選んだ理由を4つご紹介いたします

理由①波長がかなり優秀

(出典:ボルクスジャパン公式HP)

サンゴを色揚げするには光量と波長が重要になってきます

光量については出力や水面からの距離を調整することで何とかなったりしますが、波長はそもそもそも照明に入っていなければどうしようもありません

青いサンゴを色揚げするには400nm付近のUVの波長が重要になりますし、黄や赤のサンゴであれば500nm付近のシアンの波長が重要になってきます

売られている照明は基本的に400〜420nmのUVやバイオレットの波長が弱く、450〜470nm付近のブルーが強い製品が多いです

鑑賞する上ではブルーの方が綺麗に見えますが、サンゴを色揚げする上ではブルーだけだと効率が悪く青系のサンゴはそもそも色揚げ出来なかったりする可能性があります

この辺の波長が揃っているのがSPECTRAですが、我が家の飼育するサンゴはそこまでハイスペックな性能じゃなくても十分かなという結論になりました

そんな中でRadionやHydraなどよりUV域が優秀なGrassy Coreが候補となりました

理由②LPSがメインだった

我が家はLPSが6割、ソフトコーラルが3割、SPSが1割という割合でLPSがメインでした

今後もミドリイシなどSPSをメインに飼育するつもりがなかったため、PPFDがそこまでなくても十分でした

一部の簡単なSPSは飼育していますが、Grassy Core x120でも育っています

理由③90cm水槽を1台でカバー出来た

照明を2台付けたくなかったため、1台でカバー出来るのが条件でした

Grassy Core x120はLPSメインであれば、ガラスの反射もあってギリギリ90cm水槽もいけるというお話を聞きました

実際使ってみた感想としては、水面からの距離を上げれば暗さは感じず、隅っこに置いているサンゴも育っています

理由④価格

お財布に余裕があればSPECTRAが欲しいですが、SPECTRAの約1/3(7万円)で収まるというのも非常に魅力的でした

と言うよりこれが全てと言っても過言ではない!

というのは冗談で、①〜③の理由もあり我が家には十分過ぎる性能の照明だと判断した良いお買い物でした

(照明で浮いたお金で、1つでも多くのサンゴを買いたい・・・!)

色揚げの効果はすぐ現れた

7万円の照明を使うと目に見えて変わるんでしょうか?

1万円と7万円の照明を使った我が家、6万円の価格差は実感出来たのかという問いに対する回答は・・・「実感出来た」です

アプリで自動化出来る、本体がスリムなどにも価値はありますが、色揚げにも効果は現れました

真っ先に変化が見られたのはカクオオトゲキクメイシで、こちらはブラックボックスで飼育していたときの写真です

元々マウスや共肉に黄色が入っていましたが、1年飼育して黄色がなくなってしまいました

こちらはGrassy Core x120で2週間照らした同じ個体です

マウスの黄色が戻ってきたのと、子株にイエローリングがハッキリ出るようになりました

左の子株は緑色も入っています

折角買ったサンゴが色褪せていくのは見ていて悲しかったので、高い買い物でしたが綺麗なサンゴを維持出来るなら価値は十分あると感じます

色揚げではないですが、マメスナやトランペットコーラルなど開きが悪かったサンゴが良く開くようになったりもしました

Grassy Core x120が不向きな人

特に欠点は感じないのですが、使い方によっては向かない人もいるように感じました

SPSを育てたい

x120はあくまでLPS用のため、本格的なSPS飼育には光量が不足していると思います

SPSメインであればSPS用のx200をおすすめします

以下はx200(SPS用)のPPFDですが、ミドリイシを飼育する場合に必要な200〜500もばっちりカバーしています

我が家でウスコモンサンゴなどは飼育出来ていますので、光量がそこまで必要ないSPSであればカバー出来ます

アプリでしか操作出来ない

これを欠点と考えるかは人によるかと思いますが、手動操作は出来ません

我が家は手動操作出来ないことに困ったことはありませんが、Blootoothの届く距離が3m弱と若干短く、たまにソファから届かなくて困ることがあります

1台で90cm水槽はギリギリ

LPSメインでレイアウトもそこまで複雑ではないため何とかなっていますが、やはり端っこは光が届き辛いです

水面からの照明の距離が30cmだと、両端15cmの光量が弱くなり少し暗く感じました

ライトの高さを少し上げて35cmぐらいにすれば明るさも確保出来ますし、ガラス面の反射もあるのでLPSであれば問題なく飼育出来ています

まとめ

個人的にはGrassy Core x120はかなり高コスパな照明だと思います

<こんな人におすすめ>

・LPSやソフトコーラルがメイン

・サンゴの色揚げには拘りたい

・価格は抑えたい

・システムLEDで電源ON/OFFや強弱を自動化したい

<こんな人にはおすすめ出来ない>

・SPSがメイン(SPS用のx200があります)

・手動で操作したい