この記事は―――
アクアリウム超初心者が、人工ライブロックを立ち上げに使って感じたメリットをまとめた記事です
<結論>
・人工は天然と違い害のある生物が付いていない
・人工は天然に比べ使いやすい形状が多い
・天然にはグレードがあり、高グレードは高価
淡水魚と海水魚の大きな違いの1つにライブロックがあります
ライブロックにも種類があり、大別すると天然と人工がありますが、こだわりがない限りは人工がおすすめです
我が家は始める時「何となく天然の方が良さそう!」と思い買いに行きましたが、ショップの人に止められました
天然ライブロックには良い意味でも悪い意味でも色んな生物が付着していて、水槽に色んな生物を持ち込むことになります
知らずに危険な生物を持ち込まないように、天然と人工の違いやそれぞれのメリット・デメリットを知っておきましょう
ライブロックは海水魚の重要アイテム
ライブロックはサンゴの死骸が長い年月をかけて、その骨格を元に色んな微生物が繁殖したものです
水槽内での役割は非常に重要で、海水魚やサンゴ飼育においては必須アイテムです
・魚の寝床、隠れ場所
・バクテリアの繁殖
・サンゴの土台になる
・見た目が海らしくなる
お魚の寝床、隠れ場所
種類にもよりますが、お魚は基本的にライブロックを住処とします
寝るときもそうですが、他のお魚から身を守るためにもライブロックを使います
クマノミを始めとしたスズメダイ系は気性が荒い種類が多く、混泳相手に温厚なお魚を入れる場合、ライブロックがないと追いかけ回されたりストレスで最悪☆になってしまうこともあります
バクテリアの繁殖
ライブロックには様々な生物が繁殖しますが、中でもバクテリアは水質維持に欠かせません
ろ材は勿論、ライブロックでも繁殖させることで水質を安定化させることが出来ます
また、マンダリンなどの人工餌を食べないタイプの海水魚にとっては、ライブロックに発生した微生物というのは餌代わりにもなります
サンゴの土台になる
最近は盆栽型にライブロックを組み、高さも使ってより多くのサンゴを置き、より美しい水槽を作るのが流行っています
サンゴは水槽を華やかにしてくれますが、底砂に直置きするだけではその美しさを発揮することが出来ません
ベントスハゼやジョーフィッシュといったお魚は底砂を撒き散らしますが、ライブロックの高い位置にサンゴを置くことで回避することも出来ます
見た目が海らしくなる
カラフルな海水魚だけでも水槽は華やかですが、ライブロックを組むことで海の中を再現することが出来ます
ライブロックの組み方1つで水槽の見栄えが大きく変わりますので、あーでもないこーでもないとレイアウトを考えるのがアクアリストの楽しみの1つでもあります
とにかく早く水槽を立ち上げたいなら天然
天然ライブロックはとにかく早く水槽を立ち上げたい人に向いています
自然界で採取された天然物は、人工ライブロックと異なり初めからバクテリアが豊富に繁殖しています
水槽の立ち上げ時に役立ちますが、立ち上げを早める方法は他にもありますし、デメリットが大きいです
デメリット1.害のある生物を持ち込む可能性がある
天然ライブロック最大のデメリットです
お魚を捕食するシャコやカニ、大繁殖するカーリーなど、水槽に持ち込むと非常に厄介な生物が住み着いている可能性があります
見た目には付着していなくても、ライブロックの中にいるケースもあり、その場合駆除も非常に困難となります
水槽投入前に炙り出すキュアリングという処置があり、ショップでもキュアリングがされていますがゼロには出来ません
天然を持ち込む場合は、これら害のある生物を持ち込むリスクも理解した上で購入しましょう
天然のデメリット2.水の外で接着出来ない
天然ライブロックはバクテリアを付着させているため、水の外で接着し乾燥させてから水槽に入れるということが出来ません
水中で使える接着剤もありますが強度が弱いです
専用のセメントを使おうと思うと、バクテリアが減少したり最悪死滅しますので、天然を使う意味がなくなります
(追記)
カミハタさんからすごい接着剤が販売されました
これを使えば天然ライブロックを外で一瞬にして接着させることが出来ます
天然のデメリット3.好みの形を見つけるのが大変
天然物は形と育った環境によってグレード分けがされています
当然グレードの高い方が形がいいのですが、全て一点物のため欲しい形を探すのが大変です
また、形の良いSグレードは1kgで4,000円前後、Aグレードだと3,000円前後し、Sグレードは人工より少し価格が高いです
ただ、Sグレードは石灰藻の付着が多い=好環境下で育ってきた証で、豊富なバクテリアを水槽立ち上げ時に実現出来ます
特別な理由がなければ人工がおすすめ
どうしても天然がいい!という理由がない方は、人工にしておけば間違いありません
人工には天然のデメリットがほぼありません
唯一バクテリアがゼロでのスタートになる点はありますが、様々な方法で緩和出来ます
我が家は底砂やろ材にはバクテリア付きのものを使い、立ち上げを2週間で成功させました
敢えてデメリットのある天然を選ばずとも、立ち上げを早められますので以下にあげる人工のメリットを教授する方が得策です
・使いやすい形が多く、入手も容易
・害のある生物を持ち込む可能性がない
・水の外で接着可能
天然でデメリットとなっていた点が、人工では全てメリットとなります
特に「害のある生物を持ち込む可能性がない」というのは大きなメリットです
また、「水の外で接着可能」というのも大きなメリットで、複雑なレイアウトを組むことが出来るのは人工ならではです
人工ライブロックでお気に入りの水槽を作ろう
天然と人工の違いが何となくわかっていただけましたでしょうか?
水槽を自分好みにする上で、ライブロックは欠かせない存在です
色んなレイアウトを考えて楽しむ上でも、リスクのない人工ライブロックでお気に入りの水槽を作ってみてください♪